5月25日(水)の5・6校時にパブリックワーク水産班4名でフィールドワークに行ってきました。
現在、水産班が取り組んでいるのは磯焼け対策。
上五島の魚の生息地や産卵の場所となっているのが藻場と呼ばれる海藻の生息地らしいのですが、
この海藻が少なくなって磯焼けという現象が起こっているとのこと。
この磯焼けに対して高校生の立場から何かアクションができないかと活動をしています。
今回は長崎大学水産学部水圏植物生態学研究室の皆さまの調査に同行させていただきました。
場所は七目地区です。
長崎大学の西原教授によると、七目の海は上五島のなかでも海藻が元気に生育しているらしく、その原因を探るために調査に来島されているそうです。
まず西原先生から七目に育つさまざまな海藻をご紹介していただきました。
こちらはアカモク。ゆでて刻むと粘り気が出て、納豆などに混ぜて食べるそうです。
こちらはイソモク。あまり食べないとのこと。
こちらはヒジキ。煮てあるものとはだいぶ色が違います。
調査内容についてもお尋ねしたところ、
石膏でできた筒を海中に沈めて、その溶け具合で海流の強さを調べたり、
海中の浮遊物の沈殿具合で、海流の強さを調べたり、
海水の栄養塩を調べたりして、
それらの条件が海藻の生育に影響しているかどうかを分析されるそうです。
その後、水産班が取り組んでいる磯焼け対策、藻場の減少の理由などについてお尋ねしました。
主な原因はアイゴやイスズミなどの魚が海藻を食べてしまうことであり、
温暖化に伴う水温の上昇がアイゴやイスズミの活動を活発化させているという説があること、
また、アイゴやイスズミの天敵となる魚が減少していることなどをご教示いただきました。
その他、海藻ではありませんが、イカの産卵場所になっているアマモというイネ科の植物があることなども知りました。
2017年から調査をされているとのことですが、自然相手、生き物相手の研究ですので、
なかなか時間がかかるとのこと。
学生さんたちはずっと潜水して調査をされていらっしゃいました。
暑い中お疲れさまです。
様々なことを教えていただきありがとうございました。
今回教えていただいた内容をもとに、藻場の減少対策を考えていきたいと思います。